大反省会 #1

東日本大震災から3週間が経ちました。震災から今までは、某所でコソコソとタイル画像を作りまくってました。
地理院さんが被災直後の空中写真を公開して下さいました。その後、OSGeo.JPのMLで呼びかけがあって、有志の皆さんでの幾何補正をやって下さいました。
これは非常にありがたかったです。
で、これをタイル画像化して、ある程度のかたまりをパックしてやると、通信環境がプアだったり、そもそも通信が無理な環境であっても動作可能であろう、と。
さらに、基盤地図情報を重ね合わせました。基盤地図情報は「白地図」でして、これだけを見ると結構寂しいのですが、空中写真の「邪魔」をしません。「白地図」ならではだと思いました。
ただし、オリジナルで思いついたのではなく、twitterでご意見を頂いたのでやってみたものです。
で、ひーこら言いながら実際に作って公開したものの、これが正直なところ「敗北感」を感じる内容でした。ていうかアクセスログを見ると、役に立った形跡はありません。
これは反省会をせなあかん、と思ったしだい。
ただ、そもそも使用されるものなんか、といった本質的なことを検討するには、ちょっと中国地方から
では遠いです。結論を避けたい、ということもあります。
で、今回は、とりあえず実際の利用面はともかく、作成、リリースに絞って問題点を挙げてみます。

作成に時間がかかる

とにかくタイル画像作成に時間がかかりました。
空中写真の幾何補正が回ってきて、とりいそぎ EPSG:900913 ズームレベル0-17 PNG でタイル作成して、あわせて基盤地図情報、地名のレイヤにあたるタイル画像をそれぞれ生成。
はっきり言って時間がかかる。結局は2週間ぐらいかかりました。
そうこうしているうちに、結局通信環境が整備されてくると、WWW地図アプリケーション(あえてWeb GISとは言わん)で対応可能になり、意味は無くなっていきます。

ZIPできない

ZIPは6万5千程度のファイルしか取り込めません。ZIPができたと思っても、展開ができるソフトとできないソフトが出ました。これは、なんとしてもZIPにしたい場合には、事前にタイル数を予測する必要があるように思いました。

展開に時間がかかる

結局、7zipでパックしました。しかしながら展開に時間がかかる。2G-4G程度に展開するのですが、手持ちのパソコンで1時間かかりました。1.5日かかったという報告も頂きました。

PNGはでかいがJPEGは透過しない

PNGJPEGのどちらを採用するか? 一般的には、イラスト等の色がはっきり分かれる場合にはPNG、写真などのようにぼんやりした場合にはJPEG、と言われます。空中写真は写真の一種でJPEGの方が圧縮効率が良い。
しかし、JPEGは透過をサポートしません。今回のタイル画像作成では、画像ごとにレイヤを作成したため、重ね合わせができないと困るのですが、JPEGではかなり他のレイヤを邪魔しました。

まとめ

タイルマップだとローカルで閉じてマップを出せるのですが、生成、リリース、取得と展開、のあらゆるところで時間がかかりました。
対応策としては、生成に関しては事前に準備することしかないのかな、と思っています。展開がもうちょっとどうにかなれば良いのですが…。